「バイオプラスチック」と環境問題
石油由来のプラスチックに変わる「バイオプラスチック」が、近年開発されています。
資源枯渇問題に加え、地球温暖化や海洋プラスチックごみの問題に「バイオプラスチック」が貢献すると、期待されているからです。
バイオプラスチック 再生可能資源のバイオマスを原料にし、CO2の排出削減と化石資源の枯渇脱却を狙ったもの。 バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックの総称。 |
バイオマスプラスチック 本来石油から製造されるプラスチックを、バイオマス(植物由来成分)から製造したもの。 石油由来プラスチックと混ぜて使用する。 |
生分解性プラスチック 微生物の働きによって自然環境下で分解し、最終的に水と二酸化炭素になって、自然界へ循環していく。 |
旭創業では、CO2削減対策に使用が推進されている「バイオマスプラスチック」を使用した衛生製品を
取り扱っています。
地球温暖化対策...CO2削減
2015年のパリ協定を踏まえて、日本は2030年度に温室効果ガス排出量を26%削減(2013年度比)する目標を掲げています。
環境省は、「COOL CHOICE」として、脱炭素社会づくりに貢献する製品への買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択などを提案、推進しています。
また、私たちの業界に関わるところでは「バイオマスプラスチック」の使用も推進しています。
「バイオマスプラスチック」とは?
「バイオマスプラスチック」はバイオマス(植物など)を原料とし、自然由来材料を添加したプラスチックのことです。
「バイオマスプラスチック」を焼却処分したときに排出されるCO2は、原料となる植物などが成長過程で大気中から吸収したものであり全体のCO2量は変化しない、大気中のCO2量を上昇させないという理由から、地球温暖化防止や化石資源(石油など)への依存度低減にも貢献することが期待されています。
(グリーンPE 1kg使用毎に)
※焼却時CO2排出量は、さとうきび育成時に吸収しているCO2と相殺され0kgとなります。
「バイオマスプラスチックはどんなものに使われているの?
「バイオマスプラスチック」はレジ袋や、冷凍食品用トレー、包装用フイルム、シャンプーボトルなどに、使用されています。
環境への取り組みとして、石油由来プラスチックをバイオマスプラスチックに置き換える動きが各社で見られます。
バイオマスマーク
バイオマスを使用した商品のマークです。
(社)日本有機資源協会の認定を受けた商品に表示することができます。
マークは、地球から伸びるクローバーを表し、クローバーはバイオマスそのものを、クローバーの左側はB の裏文字、右側はPをかたどってます。(Biomass Product:バイオマス製品)
矢印は二酸化炭素の増減に影響を与えない性質である「カーボンニュートラル」を意味しています。
地球の右側の数字は、バイオマス度を表示しています。例えば右図の場合、バイオマス度は10%以上20%未満であることを表しています。
旭創業の販売するバイオマスを使用した衛生製品には、右図と同じマークをパッケージに表示しています。
つまり、バイオマスプラスチックを10%以上20%未満配合した原材料を使用した製品です。
海洋プラスチックごみの問題
近年、プラスチックごみによる海洋汚染が地球規模な問題となっています。
特に2018年夏以降、海洋プラスチックごみやマイクロプラスチックに関する各国の取り組みはニュースでも大きく取り沙汰されています。
近年、プラスチックごみによる海洋汚染が地球規模な問題となっています。
特に2018年夏以降、海洋プラスチックごみやマイクロプラスチックに関する各国の取り組みはニュースでも大きく取り沙汰されています。
日本でも、大手外食チェーン店がプラスチックストローの使用中止を打ち出すなど関心は高く、2020年7月よりレジ袋の有料化スタート。
これらの問題を解決するために、石油由来プラスチックに代わる素材の開発・導入を各社検討しています。
政府も海洋生分解性プラスチックの開発・導入普及を打ち出しているからです。
「生分解性プラスチック」とは?
生分解性プラスチックは、微生物の働きによって自然環境下で分解し、最終的に水と二酸化炭素になって自然界へ循環していきます。
このしくみが海洋プラスチックごみ問題の解決に有用だと考えられています。
生分解性プラスチックはどんなものに使われているの?
「生分解性プラスチック」は、レジ袋やごみ袋、ストロー、カトラリー、洗剤容器などのプラスチックボトル、包装材料などに使われています。
また、農業用マルチフィルムにも使われています。
特性を活かした製品開発
環境に配慮した商品には、バイオプラスチック以外に紙・木・竹など自然素材も多く利用されています。
どの素材も一長一短ありますが、特性を生かした製品開発に各社取り組んでいます。
従来のプラスチック | 環境配慮型プラスチック | 脱プラスチック | ||
バイオプラスチック | 自然素材 | |||
生分解性プラスチック | バイオマスプラスチック | |||
薄肉化 | 自然に還る素材 | 自然成分を混ぜる | 自然を使う | |
特性 | 厚みを減らす | 自然界に生息する微生物によって分解し、最終的には水と二酸化炭素になって、自然界へ循環するプラスチック 石油由来のものもある |
本来石油から製造されるプラスチックを植物由来成分から製造したもの 石油由来プラスチックと混ぜて使用する |
紙や竹、木などの自然素材を使用 |
分解 | しない | する | しないものもある | する |
海洋プラスチック対応 | × | ○ | × | ◎ |
CO2削減 | ○ | △or○ | ○ | ○ |
コスト | ◎ | × | △ | × |
使われているもの(一例) | レジ袋・ゴミ袋・ストロー・カトラリー・洗剤容器などのプラスチックボトル・包装材料・農業用マルチフィルムなど | レジ袋・ゴミ袋・ワンウェイカップ・ワンウェイ容器・カトラリーなど | ストロー・箸など | |
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